二十四節気 立秋

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産後に「これ、相談していいのかな」と思ったら——見分け方の目安

この記事でわかること
  • 産後の不調を「様子見でいいもの」と「すぐ相談したいもの」に分ける目安
  • 出血・発熱・血圧・気持ちの変化など12の場面ごとの見分け方
  • 「今すぐ」「今日中に」「数日以内に」「次の健診で」の4段階の考え方
  • 迷ったときにまず電話していい相手

産後は、体のあちこちに「これって普通?」と思う変化が起こります。多くは体が回復していく途中の、自然な経過です。ただ、その中に「様子を見ずに、早めに相談したほうがいいもの」がいくつか混ざっています。

このページは、その見分け方をまとめた場所です。12の場面について、「今すぐ相談・受診」「今日中に相談」「次の健診で相談すれば大丈夫」の3段階で目安を示します。読んでいて当てはまるものがあれば、迷わず電話をかけてください。それは大げさなことではなく、備えです。

見分け方の3段階

  • 今すぐ(救急要請も考える)——命に関わる可能性がある状態。ためらわず119番、または産院の緊急連絡先へ
  • 今日中に相談——その日のうちに産院・助産師・かかりつけへ連絡する状態
  • 数日以内に相談——今日中というほどではないが、様子を見ながら数日のうちに連絡しておきたい状態
  • 次の健診で相談——急ぐ必要はないが、次に会うときに伝えておきたい状態

以下、12の場面ごとに見ていきます。

1. 出血の量がいつもと違う

夜用のナプキンが1〜2時間もたずにいっぱいになる、こぶし大より大きな血のかたまりが出る、めまいや動悸を伴う——これらは今すぐの目安です。産後の出血は分娩直後だけでなく、産後数週間たってから急に増えることがあります(遅発性の出血)。発熱を伴う場合や、出血が減らずに続く場合は今日中に連絡してください。

2. だるさ・動悸が強い(貧血)

産後は誰でも多少の貧血ぎみになりますが、立ちくらみで動けない、動悸や息切れで家事どころか座っているのもつらい、というときは体力の回復が追いついていないサインです。今日中に相談を。軽い疲れやすさだけであれば、次の健診で伝える程度で大丈夫です。

3. 熱が下がらない・悪露のにおいが強い

産後10日以内に、38度前後の発熱があり、悪露のにおいが強い・お腹が痛む・寒気がするといった症状を伴うときは、子宮や傷の感染が疑われます。今日中に連絡してください。目立った症状がなくても、38度以上の熱が2日以上続くときは同じく今日中に相談を。高熱に加えて意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が鈍いといった場合は今すぐです。

4. 血圧が高い・頭痛や目のちらつきがある

産後も血圧が高いままの方がいます。家庭で測るときは、椅子に座って数分安静にしてから測ってみてください。上が140・下が90を超える状態が続く、または測るたびに高いというときは、今日中に相談してください。上が160・下が110を超えるとき、または「これまでにない頭痛」「目がチカチカする・見えにくい」「みぞおちの痛み」「手足が動かしにくい」といった症状があるときは今すぐ産婦人科へ連絡してください。

5. 動悸・イライラ・むくみが長引く(甲状腺)

産後数ヶ月してから、動悸・暑がり・イライラが続く、あるいは反対にだるさ・むくみ・気分の落ち込みが長引く——これは産後の甲状腺の働きが一時的に乱れることで起こる場合があります。決してめずらしいことではなく、出産後の方の5〜10%くらいに見られるといわれています。「産後うつかな」と思っていたら実は甲状腺だった、ということもあるので、数日以内に、感じている症状をそのまま正直に伝えてください。必要な検査をするかどうかは、伝えていただいた症状をもとに医療者側で判断します。緊急性は高くありませんが、長引くときは相談を先延ばしにしないでください。

6. 涙が止まらない・自分を責め続けてしまう

気分の浮き沈みは、産後の多くの方に起こります。ただ、眠れない・涙が止まらない・自分を責める気持ちが強い状態が続くときは、今日中〜数日以内に助産師・保健師・かかりつけに相談してください。もし「消えてしまいたい」「いなくなりたい」という気持ちが浮かんだときは、今すぐ、家族に伝えるとともに、医療機関・相談窓口へ連絡してください。それはあなたの弱さではなく、休息と手当てが必要というサインです。

7. 片脚だけ腫れる・痛む/急に息苦しくなる

産後は、脚の血管に血のかたまりができやすい時期です。片脚だけが腫れる・痛む・熱を持つ、押すとふくらはぎに圧痛があるときは今日中に相談してください。もし急に息苦しくなる・胸が痛むということがあれば、血のかたまりが肺のほうへ動いた可能性があり、今すぐ救急要請してください。長時間座ったまま・寝たままでいるとリスクが上がるといわれているので、こまめに脚を動かすことも助けになります。

8. 胸の赤み・しこり・熱が引かない(乳腺炎)

胸の張り・部分的な硬さだけであれば、授乳や搾乳を続けながら数日様子を見て大丈夫なことが多いです。ただ、赤み・熱感・痛みが続くときや、38度以上の熱・強いだるさが出てきたときは、化膿性の乳腺炎に進んでいる可能性があるので今日中に産院・助産師へ相談してください。

9. けいれんを起こす・急に意識を失う

けいれんを起こす、急に意識を失う——ためらわず今すぐ119番へ連絡してください。頻度は高くありませんが、産後にまれに起こることがある症状です。

10. 急に息苦しくなる

胸の痛みがなくても、急に息が苦しい、呼吸が浅く速くなるというときは今すぐ救急要請してください。7の血栓症とあわせて、単独の症状としても覚えておいてください。

11. 呼びかけへの反応が鈍い・意識がもうろうとする

熱や出血など、ほかの症状が目立たなくても、呼びかけへの反応が鈍い、意識がもうろうとするときは今すぐ救急要請、または119番へ連絡してください。

12. 傷が開く・膿が出る(帝王切開・会陰切開)

帝王切開や会陰切開の傷について、傷が開いた、膿が出る、赤く腫れて範囲が広がるというときは今日中に産院・助産師へ相談してください。

迷ったときに、まず電話していい相手

「これくらいで電話していいのかな」と迷うこと自体、産後にはよくあります。判断に迷うのは当然のことで、遠慮する理由にはなりません。

  • 出産した産院の産科外来・助産師外来、助産院
  • 母子健康手帳に載っている、お住まいの地域の保健センター(保健師につながることが多いです。助産師が常駐しているかは自治体によって異なります)
  • 症状が強い・命に関わりそうだと感じたときは、迷わず119番

このページは、今後の産後の記事すべてから案内する共通の目安です。それぞれの記事の中でも、関わりの深い症状が出たときはここへ戻ってこられるようにしています。今日、これを読んで「大丈夫そう」と思えたなら、それも立派な確認です。